公衆衛生医師の魅力 – ポイント3

組織や制度、システムを動かすことができる


保健所長 小嶋 雅代




 公衆衛生医師は、保健所長・保健センター所長として、保健師、歯科医師、薬剤師、獣医師、診療放射線技師、臨床検査技師、管理栄養士など、多様な専門職と事務職から成る組織をマネージメントし、地域の保健・衛生・福祉行政の責任者を務める使命があります。

 管内の病院や医師会、介護や福祉の関係機関・団体、県および他の自治体と協力して、市民の健康を守るためのシステムを構築する上で大きな役割を果たします。

 新型コロナウイルス流行時は、地域の目まぐるしく変わる状況に合わせ、各区での検査体制、感染者の療養体制の整備、医療機関との調整に奮闘しました。

 名古屋市では、自己負担500円で受けられるワンコインがん検診、腹部超音波検査など、予防医療に力を入れています。市民のニーズに合った効果的な保健事業を推進するには、公衆衛生医師の科学的知見に基づく判断が不可欠です。